生前整理とは

「生前整理」とは、自身が生きているうちに身辺や財産の整理を行うことです。近年では、20代から30代の若い世代の方にも浸透しつつあり、幅広い世代に「就活」が必要とされています。

自分が亡くなることを見据えた整理だと考えるとネガティブに聞こえるかもしれません。しかしながら、生前に身の回りのものを整理しておくことで、多くのメリットがあります。まずは、生前整理のメリットからご紹介します。

メリット①どこに何があるか把握する

貴重品や契約書など、どこにあるかを把握していますか？

普段は必要のないものでも、何かの拍子に必要になるかもしれません。そうしたとき、生前整理を行っていれば、どこに何があるかを把握することができます。急に契約書が必要になった場合も慌てることなく対応できるでしょう。

整理を進めていくと、思い出の品にめぐり合うかもしれません。それらは自分が歩んできた道を振り返られせてくれます。そうした思い出も整理することで、新たな気持ちで人生を迎えることができるでしょう。

メリット②遺族への負担を減らす

自分の死後に行われる遺品整理等で遺族への負担を減らすことができます。

遺族は、葬式の準備など、さまざまな手続きを行う必要があります。さらに故人の遺品整理も加われば、遺族の負担は大きくなります。遺族にいくら気持ちがあっても、仕事などで思うように時間が取れないこともあるはずです。少しでも遺族の負担を減らしたいと考えるならば、生前のうちから整理を行うのがよいでしょう。

また、遺産の相続も遺族への負担となることがあります。自分の遺産がどこにどれくらいあるのか、それらを誰に相続するのか。遺族がそれらを把握できるように、生前のうちに整理しておくことで、相続トラブルを防ぐことができます。

生前整理の進め方

ここでは、生前整理の具体的な進めた方をご紹介します。

該当しない項目もあるかもしれませんが、以下が具体例となります。
①不要なものの処分
②財産リストの作成
③デジタル整理

それぞれの詳しいやり方は以下で解説していきます。

①不要なものの処分

要らないものから処分していきましょう。ポイントは長年使用していないものは思い切って処分することです。そうすることで、作業が滞ることなく進めることができます。どうしても判断に悩むものがある場合は、保留とすることもよいでしょう。ただし、保留は出来る限り少なくしましょう。

通帳や印鑑、契約書類などの貴重品は、場所を決めてまとめて置いておくとよいでしょう。自分だけでなく、家族もすぐ探すことができれば、何かあったときに安心です。

また、処分が難しい思い出の品は、自分の中で処分する基準を決めておくと判断しやすいです。たとえば、大きいものはかさばるので写真に撮っておく、などです。あらかじめダンボール箱に入る分量までを残すと決めておくのもよいかもしれません。

②財産リストの作成

財産リストとは、自分が所有している財産の保管場所や金額などを記載したリストになります。これにより、どの財産を家族の誰に相続するかを明確にさせ、遺言書やエンディングノートを作成しやすくします。また、相続に関わる税金も把握することができ、その対策も立てることができます。

なお、借金も相続の対象になるので、記載を忘れないようにしましょう。

③デジタル整理

忘れがちなのが、クレジットカードの情報やSNSのアカウントなどのインターネットにある個人情報の整理です。これらをそのままにしておくと、「デジタル遺品」として、悪用される可能性があります。

また、SNSのアカウント等は、すでに不必要なものは削除しましょう。残しておくものに関しては、エンディングノートにIDやパスワード、アカウントの削除方法を記載しておくのがよいでしょう。

以下、デジタル整理に該当する情報となります。
・SNSアカウント
・スマートフォンやパスコンなどのパスワード
・インターネットバンキングの口座
・ネット証券などのパスワード
・有料会員向けサービスのアカウント

インターネットの情報はいつまでも残ってしまいますので、きちんと整理を忘れないようにしましょう。

生前整理はいつやるべき？

生前整理のタイミングは、定年退職をしたときや、子どもが独立をしたときなどが多いようです。これは、自分の余生を考えるきっかけとなるからでしょう。

なお、生前整理は自分が元気なうちに行うことをおすすめします。病気やけがで体が動かなくなってしまう可能性もあります。そうなると、思うように体を動かすことができなくなり、気力までも失われ、スムーズに進めることができなくなるでしょう。

20代から生前整理を行う方もいます。きちんと最後まで片付けをやり遂げるためには、出来る限り早めに始めましょう。

生前整理での不用品回収・買取事情

生前整理による不用品の量が多い場合は、不用品回収業者に依頼することも可能です。不用品が少ない場合は、各自治体のルールに基づいて、ゴミを回収してもらうのもよいでしょう。

中には「まだ使えるし、捨てるのはもったいない」と思う品もあるかもしれません。その場合は「買取に出す」ことも考えましょう。

買取に出す方法としては、
・買取業者に買い取ってもらう
・遺品整理業者に買い取ってもらう
・フリマアプリで出品する

などが挙げられます。

高価買取してもらえるものは何？

高価買取が見込める品として、宝石類やブランド品、骨董品、家具・家電があります。その際、状態のよいものはさらに買取額が高くなる可能性もあるとのことです。

そのほか、プレミアの付いたものものは高価買取が見込めます。
・記念切手や記念硬貨
・キャラクターグッズ
・古い漫画本
・ウイスキーなどのお酒
・サイン入りグッズ

もしかしたら、押し入れの中にお宝が眠っているかもしれませんね。

片付けのプロ・生前整理業者に依頼する

ここまで生前整理についてご紹介してきましたが、片付けのプロである生前整理業者に依頼する方法もあります。

生前整理は、時間も労力もかかり、決して簡単な作業ではありません。そうした場合は生前整理業者に依頼することで、仕分けや不用品の引き取りなど、サポートしてくれます。

以下、生前整理業者の費用相場になります。

間取り	費用相場
1K	30,000円～80,000円
1LDK	60,000円～200,000円
2LDK	100,000円～300,000円
3LDK	150,000円～500,000円

※上記の金額は概算となっています。

生前整理業者を選ぶポイントは、複数の業者から見積もりをとることをおすすめします。

複数の業者からの見積もりを比較することで、大まかな相場を把握することができます。その際に、安すぎる業者や高すぎる業者は怪しい業者の可能性があります。

また生前整理を行う際は、現場の下見を必要とします。当日の作業をスムーズに行う大事な工程ですので、下見に来ない業者は避けたほうがよいかもしれません。

生前整理業者を探すなら「いい整理」

ここまで、生前整理についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか？

個人で行う場合や業者への依頼など、生前整理を進める方法はさまざまなです。ただ、それでもやはり初めてのことなので、どうすればいいのかわからない方もいるかと思います。

鎌倉新書の「いい整理」では、初めての方でも安心してご利用いただけるようにご相談から作業完了までしっかりとサポートいたします。

専門スタッフが親身に対応いたします。どんな素朴な疑問でも、お気軽にお尋ねください。